天命、そして伝説へ。

アラフィフのサラリーマンライター『椎間板』が、終末までに高所得者へ上り詰めるまでのプロセスについて書き綴っていくという、完全自己満ブログです。

クロージング・タイム。

最愛の息子の亡骸は、今も僕の目の前にある。

 


安置所に連れて行く男を追い返し、強引に引き取り日時を変更したのが今日の朝の事だった。

 


「お気持ちはお察し致しますが、明日の午前中にはお預け頂かないと、葬儀までに準備が間に合わなくなるので、、、」

 


そう言い放つ業者に、頼むから明日にしてくれと告げ、未だに離れられないままでいる。

 


大好きなトムのGood old world を流しながら、14年分の思い出を独り言で語り続けている。

 


命は儚く、刹那的なものだ。

 


それなのに、誰かを幸せにする術も知らず、それどころか、幸せにしてあげられる富や素養すらない自分が、彼を満足に育てるなんて無理な話だったんだろうなと思う。

 


陳腐で安っぽい人生だったが、近しい存在に助けられながら、どうにかこうにかやってきた。

 


懺悔と後悔の連続だ。

 


血を吐くまで酒を呑み、死にたくなる程自身の道程を悔やみながらも、落ちこぼれは今日ものうのうと生きている。

 


落ちこぼれの逆襲を、私の床で眠り続ける最愛の息子の亡骸を抱きながら誓った、平凡な一日。

 


きっとそのうち、良い事は訪れてるさ。

 


そう思わないと、発狂してしまいそうだ。

 


有り金全てを酒に注ぎ込む自分は、今や地に落ちた。

 


今夜はトムの曲を一緒に聴きながら、朝まで一緒にゆっくり眠ろう。門出を迎えるその時間まで、ゆっくり、ゆっくりと。

 


おやすみ。