過去15年で大幅に増加傾向が見られるという孤独死問題。
平成15年から29年迄の間で、孤独死する方の数は2倍以上に増加しており、さらにその半数以上が単身世帯の男性なのだそう。
それもその筈。
家事など何でも御座れの女性に比べ、世の男性は日本に限らず基本的に家事など全く出来ないものだ。
亭主関白が「在り方」としてトレンド化した戦後育ちの男性にとって、家事など所詮女性がやるもの。
しかし、老人が独りきりになる理由に、それは関係ない。
ズバリ、年を取ると家族以外との交流を持たなくなるからに他ならない。
30代の頃なら分からなかっただろうが、今はよくわかる。
40歳を超えてから、私はプライベートな付き合いを殆ど断った。
理由は非常に簡単で、「煩わしさしさしか覚えないから」である。
確かに一人で呑みに行くのはやや寂しいものがある。
しかし元々一人が好きな質故に、寂しさよりも心地よさの方が勝るというのが正直なところ。
会社の同僚等と酒席を共にするのは心底楽しいと思うものの、幼馴染みや古い仲間と態々時間を割いて会いたいとは思えない。
SNS等でやり取りするのが関の山。
それ以上は、すまないが入り込んでこないでくれ、というのが素直な気持ちなのである。
別段嫌いな訳ではないし、恨みがある訳でもない。
ただ、会いたいと思えないのだ。
そのうち子供たちが成人して家を出て、妻に先立たれたその後、私も孤独死を迎えるのだろうなと思う。
家族と過ごした家で、家族の写真に囲まれて絶命するなら、それも悪くないかな。
孤独死は無念かもしれないが、それは全ての方ではない様な気がしてならない。
病院で家族に囲まれて今生の別れを果たすのは悪くない。
でも出来るなら、私は独りで果てたい。
まあ、早めに発見してもらえたら幸いだが。。。
「縁起でもない!! 孤独死された方々に失礼だ!!」
なんて声もあるかもしれない。
でも、死ぬ場所くらい、好きに決めさせてよって思う気持ちが強い。
何より、孤独死が無念な最期だって、生きている奴に分かる筈がないし。
望んでそうした方もいるんじゃないかなって。
貴方も年を取れば、分かるかもしれないね。
少なくとも、妻が死んだら私はずっと独りで思い出に浸って過ごしていたい。
何でかわからないが、急にそんな事を考えてしまった。
そもそも私はコテコテのロマンチストだから、普通に死ぬより独りの方が良いなんて思うのだろうね。
もしかしたら想像以上に寂しくて辛いかもしれないけど、無添加のまま死にたいのは本心。
レクイエムは『Last Train Home』で決まり。
ってやっぱり俺は、死を舐めているのか・・・。
では。